Switchで運動!
諸事情によりベッドに伏していることがここ数年多いのですが、この1ヶ月運動を継続しています。
そんな私の運動のお話。
2019年11月にNintendo Switchのゲームソフト、『リングフィット』を手に入れました。
リングフィットはリングコンと呼ばれる輪っかと脚につけたベルトで運動を計測する仕組みになっており、輪っかを押したり引いたり、脚を上げ下げしたりする普通の運動がアドベンチャーゲームとして敵と戦う際の「攻撃」アクションになるゲームです。
(普通のエクササイズモードなどもあります)
最初は運動負荷9からのスタート。
運動負荷は個人で決められるのですが、この負荷でヒィヒィもう無理無理言いながら運動していました。
リングフィットの大きな動きの系統は「腕」「脚」「腹」「ヨガ」の4つです。
寝たきりモヤシ生活を続けていた身には、正直どこの筋肉を動かしても筋肉痛不可避。
腕のプッシュ!痛い!
脚のスクワット!しぬ!!
腹のプランク!むり!!!!!!!
ヨガ!そもそも片足で立てねえ!!!!!!
湿布をあちこちに貼りながらちまちま続けていました。落ち過ぎた体力と筋肉を少しでも取り戻したい。そんな気持ちでした。
ある日リングフィットを休止する出来事が起こります。
そう、『あつまれどうぶつの森』発売です。
多くを語りませんが実に多くの時間が島生活に費やされました。
折しもコロナ禍により自宅で過ごす時間が増えた友人たちもどハマりし、夜な夜な島に集まったりして楽しく過ごしていました。
そしてたぬきに背負わされたローンも完済し、図鑑もそれなりに集まり、充実した島での生活も落ち着きを見せた瞬間ふと思い出します。
そういえば運動してないじゃん。
埃をかぶったリングコンを握りしめ、季節は変わりクーラーと扇風機の下で誓います。
「今度こそ体力を取り戻す…!」
(※※※毎日プレイする系のソフトはDLで買いましょう※※※)
話は冒頭へと戻り、そこから『リングフィット』、そして新たなソフト『フィットボクシング』での挑戦が始まりました。
リングフィットで無酸素運動(筋トレ)、フィットボクシングで有酸素運動をカバーするという作戦です。
一応この時点でリングフィットの運動負荷は当初の9→19まで上がっていました。
あれ?わりと筋肉ついているのでは???
フィットボクシングはコントローラーを両手に握り、それを振ることで動きを検知するシステムのゲームです。
洋楽のイントロに合わせて流れてくるアイコンに沿って、パンチを繰り出す多分リズムゲーム。
多分なのは私がインストラクターの声に合わせて拳を振るっており、音楽のリズムはあまり聴いていないから…。リズムゲー音痴なので…。
これが楽しい。慣れるとわりと淡々としているのだけれど、噴き出る汗も消費カロリーもリングフィットの倍以上なので、やってる感がある!!!
運動で大事なのはやってる実感!!!!!
まあ初日20分程やっただけで肩まわりの全筋肉が酷い筋肉痛になってしまい、3日間の休憩を余儀なくされたんですが…。
上腕二頭筋が痛過ぎて、腕を伸ばすだけの動作に支障が出たのは生まれて初めてでした。こんな痛いことある??ってずっと言ってた。つらい。
そんなわけで酷い筋肉痛が出たら休みつつ、ふたつのソフトでの運動を1ヶ月継続しました。
体重とか体脂肪率は流石にまだ変わらないですが、見た目は変わりました。
お腹回りが明らかにシュッとしてきてるんですよ…!
あとは先日観劇に行った際、2時間スッ…と腰が自然と立ったまま無理なく座って過ごせました。
あんなに!あんなに腰痛が酷かったのに!!!背中とお腹に筋肉がついただけで!!!!!!
どれほど筋肉が無かったのかという話です。
筋肉、だいじ。
ちなみに現在、リングフィット20分弱、フィットボクシング30分〜40分弱を目安に日々プレイしています。
リングフィットの運動負荷は22。
レッグレイズを繰り出すと最後の数回がどうしても出来なくて、お腹痛い…と呻きながら天井を見つめて小休止をしています。これを無くしたいですね。
バンザイスクワットとかプランクとかキツすぎるのも避けてるので…まあ追々…いつかこれで敵を悠々とやっつけてみたい。
体脂肪率が変わってくれたらもっといいのになと思いつつ、あくまで目標は体力強化なので焦らずマイペースに継続していけたらと思います。
継続が一番難しいんですけどね。
先日よりプロテインも飲みはじめたので、今後変化があればまた記事にするやもです。
筋肉、脂肪みたくいつまでも相棒でいてほしい……。
着物はじめ体験記:番外編
前回の秋が来たりて編の冒頭にて、9月はちょっと忙しくて…と書きましたが、写真を辿ってみたら打掛を着ていました。滅多にないことなので、その時の話でも。
というわけで、短めの番外編です。
所謂前撮りというもので、打掛を着ました。
理由は単純で、紋付袴とか打掛なんて一生に一回着れるかどうかだから、着てみたいよね〜と意見と予算が合致したからです。
景色のいいところに行ったりはせず、式場とその周辺で撮るというプランでした。
まあまず選ぶところからなのですが、打掛ってしぬほど重いんですよね。
スタッフさんが、3着までなら試着OKです!って写真例を見せてくれながら言ってくれたのですが、なんかもう選んだ3着をどこからか運んできてくれるのを見ただけで正直腰が引けました。なにそれ、そんな重いの?やばくない??それ着るの????ほんとに??????
上に載せた写真が試着時に選ばせてもらった3着なのですが、まあどれも見事な総刺繍に箔あり、豪華絢爛で。つまりは生地と刺繍糸でめっっっっちゃ重いんですけど。
よく見るスタンダードな赤や臙脂の吉祥文様のものだけでも、文様や柄の色味等で雰囲気が全然変わるので、写真例を見比べるだけでも楽しかったです。とりあえず赤系2種と、あとはガラッと印象が変わる紫地のものを選んでみたりしました。
3着大変な思いをしつつ(スタッフさんも一苦労だったと思われる…)試着してみたところ、臙脂から黒にグラデーションが入っていて、文様としては鶴がメインのものが一番しっくりきたのでそれに決定しました。
色々と小物も用意してもらい、身につけたのですが一番テンションが上がったのが「懐剣(かいけん)」。武家の女性が身につけていた、護身用の短刀のことですね。まあ式用の小物なので、本物の短刀ではないしアクセサリー的に挟んでもらっただけなので儀式的な名残を感じる程度のものなのですが、なんだか色々なことを思ってしまってじわっときました。
はあ…粟田口の短刀もこんな感じで武家のお姫様の式の懐に入れられていたこともあったんだろうな。
そして撮影当日。天気も良く、秋空爽やかに澄み渡り。
着ました。
カメラマンさんがいい感じに、外と式場内のありとあらゆるところで撮ってくれました。(これは着付け&お直し担当の方が携帯で撮ってくれたもの)
色々な場所でたくさん撮ってくれるのはいいのですが、あまりにも打掛が重くて限界を迎える私の肩。
後半笑顔を作るのがしんどくなっていき、最終的には肩が痛過ぎて動かせなくなり、その痛みがつら過ぎて気持ち悪くなってくる始末。ひとは肩の痛みが限界までくると泣きたくなるし気持ち悪くなるし頭も痛くなってその場で動けなくなるという学びを得ました。
撮影自体は楽しかったし、こうして写真を見返すと華やかだしやってよかったなー!と心底思っているのですが、肩にはほんと気をつけて。特に普段からデスクワークなどで肩の調子が悪いひと。ほんとうにやばくて最後休み休み撮影をやってもらったので申し訳なかった……。
結局、撮影後3ヶ月整体に通って完全に死亡した肩をなおしました……元から悪かったとはいえ、まさかの物理的な重さでトドメを刺してしまうとは夢にも思わなかったな……という。私の肩もびっくりしてると思う。
あの色打掛、何kgくらいあったんだろう。10kgは軽く超えてたぞ絶対。
軽く打掛というものについて調べてみたところ、室町時代に小袖の上から羽織るようになったのがはじまりとありました。たしかに博物館にもよく小袖の隣に煌びやかに展示してある印象。
打掛といっても、式に使うような豪華絢爛なものは日常着には程遠いのでしょうが、平安時代の十二単なんて20kgはあったと言うので、思わず昔の人の肩は大丈夫だったのかなあと思わざるを得ない事件でした。
まあでも着てみてよかったです。着物を着はじめていたこともあり、打掛自体にも興味を持ってみることができましたし。
実は着たのと同じか、似たような柄行の打掛がそのあと京都のリサイクル着物屋さんで壁にばーんっと吊るされて売られてるのを見かけて笑ってしまったのですが。色打掛ってリサイクルで売ってるんだ……みたいな。
そういう色々なところ込みで貴重な経験でした。
さて、次こそ「寒さ、到来」。
衿はめいっぱい抜かれましたの図。
着物はじめの体験記:その4
初心者ながら何処に行くにも隙をみては浴衣で出歩いた夏(前回の記事)が終わり、やって来た秋。
9月はちょっと忙しくて着る機会がなく、待ちに待った袷の季節となりました。
10月です!袷の季節です!!!
実は6月の京都旅行にて、リサイクル着物屋さんで一目惚れをして買ってしまった袷の着物があったので、この季節を待っていました。
そして10月後半も、6月と同じ友人と京都旅行の予定が入っていたため、わたしは京都で練習がてら袷着物をいっぱい着るぞ〜!と張り切っておりました。
これはそんなはじめての袷の季節が来たお話です。
京都旅行のメイン予定は京都国立博物館に籠ることでした。結局まるっと4日間籠もったのですが、それはさておき、それ以外もあちこち観光したいぞー!と思っていました。秋の京都は見所が多くて大変なのです。
はて、何をどう着ようかと思っていたのですが、そこで出会ったのはウール着物。わたしはそれまで存在を知らなかったのですが、リサイクル着物屋さんでふわっと運命的に出会ってしまいました。(よくよく思い出してみれば、幼い頃祖母から正月に着せてもらった着物がウールでしたが)
調べてみれば、ウール着物は自宅で洗えるとのこと。まあセーターと一緒だしねと考えつつ、同時にこの着物は旅行には最適なのでは?と思いました。洗えるし!(2回目)
しかもリサイクル着物屋さんで主に取り扱う正絹の着物とは一緒に保管ができず、虫が喰ってしまうからか、大変、大変お買い得でしたので迷わず入手してしまいました。そして正絹の着たい着物と、多少の雨や汚れなら気にしないでいいウール着物で旅に挑むことにしたのです。
あと何が必要かと考えると、羽織でした。夜は風が冷たい時もあるし、暑かったら脱げばいいしと。羽織も幸い、ちょうどどちらの着物にも合う柄行きのものを一枚手に入れることができたので、それを装備することにしました。
着物の下についてはエアリズム半袖とステテコ、その上から新たに入手した筒袖半襦袢とベンベルグの裾除けで長襦袢の代わり……という感じにしました。
半襦袢のうち、1枚はレースのものなのですがかなり便利で、買ってよかったなあとしみじみ思っています。かわいいし半衿を別途つけなくても衿部分がレースになって見えるので楽です。洗濯機で洗えるし。筒袖の半襦袢にした理由は袖丈を気にしなくていいので楽かなと思ったからです。リサイクル着物を買ってゆくとどうしても袖丈はバラバラになってしまうので……。
ベンベルグの裾除けも買ってよかったとしみじみ思うものその2です。ベンベルグとはなんぞやと言うと、化繊なのですがものすごく裾捌きが良くて快適、かつ静電気は全く起きず纏わりつかないという最高の代物でした。
結局、この組み合わせが今のところわたしの袷の着物下の常套パターンとなっています。半襦袢は裾を引けば着崩れも簡単になおせるのでよいです。
さて、あとは? 足ですね。これまで下駄一足のヘビロテで過ごしてしまったので、この旅行を機に草履が欲しいなあと。歩き回る予定なので、クッション性が無い下駄だと足が流石に持たなそうだし……と思い調べてみると、草履はカレンブロッソという製品がスニーカーと同じような作りになっており、アスファルトに最適、雨の日でも大丈夫という口コミを見て最初の一足はこれだ! と決めて買いました。
結果は大正解。ずぼらをしてぽちってしまったので鼻緒を自分で慣らすのに少しかかりましたが、連日ひたすらアスファルトの上を歩き続けても疲れなかったです!!! あとで知ったのですが、着物の先生も「わたしの周りの人たちも皆、一足はカレンブロッソ持ってるわよ〜」とのことでした。
さて、装備を整えたのであとは何日間着るかということになりました。天気予報を直前に確認すると、1週間晴れ予報。
……がんばるか。と覚悟を決め、旅行初日、朝から着込んで新幹線に乗りました。ちなみに帯はリバーシブルの半幅帯でカルタ結び一択でした。
一応何かと便利だろうとワンピースも1着持っていきましたが、旅行中、幸いにして雨にも降られず(夜の帰り道にちょっと降られたのはありましたが……)まるっと1週間、毎日着物で過ごすことに成功しました。
今写真を見返すと毎日苦戦していただけあって、衿元がどれも崩れてるなあとか思うところはあるのですが、初心者ながら毎日着て楽しく旅先で過ごせたことが自分でも嬉しく、やってみてよかったなあと思います。
京都では色々な方に助けてもらったと同時に、褒めてもらえたりもして嬉しかったです。(お世辞かもしれないけど褒めてもらえるのは嬉しいから素直に受け取っておくよ!!!)
朝から空いてる綺麗な駅のトイレの鏡の前で衿元がなんだか決まらんなあ困ったなあとのそのそやっていたら、親切なおねえさんに「かわいらしなぁ、ちょっとええ?」とはんなり声をかけていただいてスッスッと色々なおしていただいたりとか……。神社の社務所のおばあちゃんが褒めてくれて、着方のアドバイスもいただいたりとか……。奈良では大阪のおばちゃんふたりに声をかけてもらって一緒にランチしたりとか……。着慣れたひとが多い土地で練習してみて正解だったかなと。
あっ、着物を着ていて嫌な思いをしたことは(幸いなことにまだ)ありません!!!
むしろ着てるだけで通りすがりのおじいちゃんにボソッと褒めてもらったり、嬉しそうに声を掛けていただいて「大正ロマンみたいで華やかでとっても素敵ねぇ、見惚れちゃったわ。いいわねぇ」と褒めちぎっていただけたりと、着てその辺を歩いてるだけで褒めていただけるので幸せな気持ちになってばかりです。
街中で知らない人に声をかけるって、とっても勇気がいるじゃないですか。でもわざわざ声を掛けてくださる方がいらっしゃるんです。嬉しいですよね。
ちょっとイレギュラーかなとは思いますが、わたしのはじめての袷の季節はこのようにしてはじまりました。
着物、たのしいです。
次回、「寒さ、到来。」
本能寺境内を歩くわたしの図(撮影:友人)
着物はじめの体験記:その3
前回の記事でようやく着物を着るための準備が整いました。
ものすごい数の小物が必要なんだな……と尻込みをされた方もいらっしゃるかと思いますが、わたしも正直不安を覚えました。
でも大丈夫です! 夏が来ました!! 引き算の季節です!!!!!!!
レッスンに通い、腰紐の結び方からはじまり、半襦袢、長襦袢の着方、補正の仕方、着物の着方、畳み方……などなどの基礎を丁寧に教えてもらううちに季節は巡り、6月になりました。
その間、ちゃっかりリサイクル屋さんのセールを覗いて夏の着物をゲットしたり、新しい浴衣を買ってしまったりと完全に浮かれていました。
なぜなら6月後半に、京都で浴衣を着て遊ぼうという計画が立っていたからです!!!
流石に初心者すぎて旅行先で夏着物はハードルが高い……あと夏の京都は夕立がやばい……でも浴衣ならいけそう、ということで、わたしより数年早く着物を楽しみはじめていた友人と浴衣でふらっとすることになったのです。
ちなみに6月?浴衣早くない??と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、京都に行ったところ、暑い日でもあったので夏着物や浴衣の方は年齢問わず大勢街中で見かけました。京都はレンタルの方も最近は多いですね。わたしも一度秋にやったことがありますが、あれは手ぶらでお店に行って一日中着て楽しんだあと夕方返せばよいので気軽です。
教訓:すべては気温で決めてオッケー。臆するなかれ。
さて、そうなると必要なのが浴衣の準備。
浴衣の下には何を着ればよいのだ?となりました。こういう時は一旦ぐぐります。……うん、みんな自由なことがわかったぞ!!!
そうしてわたしが浴衣下用に編み出した手法は、
- 和装ブラ(サイズによってはノンワイヤーでもいいかも)
- エアリズム半袖(汗取りで脇をカバー)
- エアリズムステテコ(メンズ……)
- 腰紐は一本
- 胸は伊達締め一本
でした。
太ももの内側が意外と汗をかくというか、ペタペタして不快なのでステテコは大正解でした。メンズなのは気にしたら負け。浴衣の下もかわいいのがいい人は探してください……ちゃんとかわいいのとか綿や麻素材のものとかあります。でも丈も脛あたりでちょうどいいんだよね……腰部分も平ゴムなので響かないし涼しいし……快適性は花丸です。入手しやすいし、何より安いし。
が。腰紐が……なんかめっちゃ……暑い……。
よく見たら腰紐の素材はモスリンでした。そう、モスリン。「毛織物」です。……そりゃあ、熱も篭りまくりだよね。わたしが悪かった。やめよう。
調べたらメッシュ素材の腰紐があったので、腰紐用と胸紐用で購入。あと伊達締めもメッシュのに…ついでに襟芯も…。とぽちぽちして結果、出費にはなりましたが大正解でした。
涼しい!!!
特に腰紐については、メッシュ素材部分と紐部分が半々のものなので、普通の感覚で締めることができてかつ、着物が滑らないんですね。ピタッと綺麗に収まるので結局一年中腰紐と胸紐はこのタイプを使用することになりました。
結果、京都では練習と称して夜に浴衣を着て蛍を見に行ったり、翌日は一日浴衣で練り歩き、快適に過ごすことができました。浴衣だとそんなに大荷物になるわけでもないので、持っていく分にも気軽でよかったです。帯は麻レースだったので遠慮なく圧縮しました。
その後も夏の間中、お祭りを始め、実家に着姿を見せに行ったり、コンサートや博物館、友人とお茶やごはんに行ったりと様々なところに気軽に浴衣で行って楽しみました!!!
そしてこの浴衣からの流れを汲んでの夏着物ですが、夏着物、浴衣以上に暑いです。
夏は何を着ても暑いと皆口を揃えて言うのですが、基本装備としては上に挙げた浴衣の下装備に前回の記事で述べた「嘘つき長襦袢」を着て、その上に夏着物、という感じになりました。
まともに着ると紐の数がやばいです。
手持ちのポリエステルの半襦袢は早々に離脱してエアリズム上下(これでマイナス一本)、長襦袢はメッシュ胸紐 or メッシュ伊達締め(これでマイナス一本)、襟芯もメッシュ化OK……だったのですが。
今年になって気づいたのは、帯枕と帯板が暑い。これです。特にダークホース帯枕。
何故去年、夏着物を着た段階で気付けなかったかというとその時点ではまだ名古屋帯を習得中だったので、半幅帯で出かけていたのです。つまり帯枕と帯板は未使用でした。
というわけで最近帯枕はへちま素材のものをぽちり、使ってみたのですがお太鼓の背中部分に変な熱がこもらなくて快適でした。年中これにしようかな。
帯板もそのうちメッシュかへちまのものを入手する予定です…帯板最近省略しがちになっているのでまあ…そのうち……。
あと「嘘つき長襦袢」に関してですが、絽になっていたポリエステルの部分、つまり襟元と袖部分は風を通さず、汗を吸わず、肌に張り付いて不快&暑いという側面はどうしても出てきました。
さらっと何も考えず時短で着る分にはいいのですが、他の代替手段(綿麻長襦袢やレース筒袖半襦袢)を得た今年、この子の出番があるかどうかはあやしい……かも……。
「着物暑くない?」とよく言われますが、浴衣だと正直日除けになって直射日光の痛さはないし、袖の中は風が通って涼しいし、わりと快適だなと思っています。クーラーで肩やお腹が冷えることもないですし。ちなみに冬の着物はお腹周りがあったかくてよかったです。
夏着物については……去年は中に着ていた嘘つき長襦袢のポリエステル部分に膝をついたので、これから他の長襦袢で試します……。でも夏なんて、何を着ても暑いんだから、せめてテンションが上がる好きなものを着たらいいんじゃないかなあと思います。
浴衣は一番気楽に楽しめる和装なので、お祭りとか花火大会の時だけじゃなくてみんなもっと気軽に出歩く時に着たらいいよー!と思います。デザインもたくさんあるし、家で洗濯もできるし……。
着付けも帯もなんとかなります。ぐぐったら参考にできる動画もたくさん出てきます。
ちなみに下駄は、友人にオススメされた「げたのみずとり」さんのものを愛用中です。夏は百貨店の催事場によく出店されているようなので、公式HPをチェックしてみるとよいと思います! わたしも去年そこで色々試し履きさせてもらいつつ、購入しました。
鼻緒部分が痛くならず、歩きやすく、色やデザインも色々あって、見てるだけで楽しいのでオススメです。洋服に合うものもあるので、そういったデザインを選ぶと和装時以外も楽しめてお得です。
次回、「秋が来たりて。」
着物はじめの体験記:その2
さて、前回の記事で気軽な着付けレッスンを習うことに決めました。
次は何をする必要があるのか。
そう、レッスンを受けるためには着物と着付け用品一式が必要なのです。
レッスン用の一覧に載っていたものを、なんとなくの記憶から書き出してみると
・長襦袢
・襟芯
・腰紐6本
・伊達締め
・コーリンベルト
・着物クリップ
・補正用のタオル
・着物
・名古屋帯
・半幅帯
・帯揚げ
・帯締め
・帯枕
・帯板
・足袋
みたいな感じだったと思います。
今でこそ適度に羅列することができますが、一覧表をもらった当時はちんぷんかんぷんもいいところで「半襦袢と長襦袢……? 同じ襦袢だけど何か違うの?? 伊達締め?ってなに???」という気持ちで家に帰りました。(ちなみに半襦袢は汗取りを兼ねた下着、長襦袢はそれの上に着る下着みたいな感じです。和装ブラは入会特典でもらいました)
さて、大変なことになったぞと。
これはイチから揃えてられんわ〜!と思ったので、まずは実家に打診しました。振袖を着る時にとりあえず小物類は一式揃えた記憶があったのと、母も時代柄習っていたことがあると言っていたのを思い出したので。
あと最終兵器は祖母です。絶対なんか出てくるやろと。浴衣自分で縫ってたし。
母に箪笥を軽く捜索してもらった結果、大体あるんじゃない? という返事が来たのでいそいそと一覧表片手に実家に帰りました。
結果、運良く名古屋帯、着物、長襦袢、帯揚げ、帯締め以外は確保できました。帯揚げと帯締めは礼装用しかなかったので辞退。(叔母の着付け小物も出てきたのは何故なの母よ……)あと着物用ハンガーも何故か二本出てきたので一本拝借。
その後祖母のところへ駆け込み。
理由を話すととても喜んでくれて、禁断の嫁入り箪笥を開いてくれました。わたしそこ開けてるとこ見たことないよおばあちゃん!!!お寺の何年おきとかに開く特別開帳みたいだよおばあちゃん!!!!!(蛇足ですがこの嫁入りの桐箪笥は戦後の物がない時代、祖母のことを一等かわいがってくれていたお兄さんが用意してくれたものだそうです)
斯くして本当に、本当に運良く、無事に着物以外を手に入れた……筈だったのですが。
祖母から借りた長襦袢はモスリン(毛織物)で出来ており、手縫いのため襟芯がうまく入れられない仕様のものだったのです。
ちょっと練習には難しいかも……と先生に言われたので長襦袢を確保するためネットの海にダイブ。
いわゆる「嘘つき長襦袢」というものに目をつけました。
というのも、私が習い始めた時期は5月の中旬。着物には衣替えの時期があり、6月からは単衣という、裏地がついていない薄手の着物を着ることになるのです。(裏地がついているものは袷と言います)
その後に控えている季節はそう、夏です。
夏は半衿という着物からチラッと見える襟の部分と袖の部分を、薄く透ける「絽」という生地にしなければならないということをネットで調べ上げていました。また、着物も単衣から夏着物(薄物)に衣替えです。
それならば、今から習い始めて自分で着て出掛けられるようになる頃は確実に夏。ということは夏仕様の「嘘つき長襦袢」を買ってしまえば、悩まずすぐに着て出掛けられるのでは?と思い至ったのです。
「嘘つき長襦袢」とは何か、というと多分メーカーさんによって定義が揺らぐのですが、上記の夏仕様にしなければならない半衿と袖部分があらかじめ「絽」の状態になっているもので(ポリエステル)、身頃部分は楊柳(涼しい綿素材)仕立てのものをわたしは買いました。
半襦袢の上にこれを着れば、よく分からない半衿の縫い付けもしなくてよさそうだし、洗濯機で洗えるし、楽なのではと。
結果は初心者としては正解でした。
安かったし。(初心者的には大事なところ)
あと、体験か1回目のレッスン時、先生に腰に補正があった方がいい体型と言われていたので、ついでに補正用の腰パッドも一緒に注文しました。
あとは着物ですね。
着物については、リサイクル着物屋さんに行きました。意外と町中にはリサイクル着物屋さんが潜んでいます。チェーン店もあったりします。
洋服ユーズドで買ったことないな、って感じでしたが(ファッションに興味が薄い)着物はユーズドの市場が大きい&普通だと思います。やはり正絹のものとなると新品は手が出しにくいのもありますし、アンティークなどはもう今は技術的に作れなかったり、雰囲気のある柄ゆきのものがあります。また、探せば新品同然のしつけ糸つきのものもあったりもします。
長襦袢についてもリサイクルで売っているので、正絹のものでいいという方や、探すのが苦でない方は洗える綿や綿麻、ポリエステル生地のものを探すのもよいかと思います。(ポリエステルは生地によっては静電気や纏わりつきがすごいとも聞きます)
着物はサイズも何もわからないので、その場で店員さんに測ってもらい、合うものを店内から探し出す感じでした。
稽古着のつもりではありましたが、出掛けても大丈夫そうなコンディションで、テンションを上げるためにも気に入ったものを。あとは名古屋帯に合うことを条件に、とりあえず季節に合わせて正絹の単衣を1枚入手しました。
さて、これでようやくひと通り揃ったのでレッスン開始です。
次回、「夏は暑い。」
※小物一式を自力で揃えなければならない場合、よくある「はじめてセット」でもいいと思いますが(お手軽かつお得な場合が多いと思うので)、使いにくいものが混じってる場合もあると思います。とりあえず買って気に入らないものは後から買い換えていくつもりでいてもいいし、色々調べたり聞いたりしながら落ち着いて揃えるのもありかと思います。
着物はじめの体験記:その1
一年前のこと、着物を着たくなりました。
これは着物をはじめたい!と思った人へ何がしかの参考になればと思い綴る、わたしの道のりです。
わたしの目的は何か。
「自分で着れるようになって、お出かけしたい!」
これでした。
では想定するお出かけ先はどこか。
そんな洒落たとこじゃなくてよいのです。
趣味の博物館巡りや映画館なら空調効いててよさそうだし、観光地も行きたいし、友人とその辺でご飯とかお茶もしたい!
とにかく普通に出かける時のファッションの選択肢として着物が欲しい!!
元々柄物の服大好き人間なので、パーッと明るいものを着たい、そんな気持ちもありました。
あと何回か大人になってから浴衣や着物は着たことがあり、振袖以外は特に動きに支障がないことを把握済みだったのも大きかったです。
なにから初めてよいものやらと思ったのですが、ネットを探ると意外と安価に着付けを習えることが分かりました。
基礎は固めたい派なので、習えるものならはじめは習いたいな、と。
調べると近所に呉服屋さんもあり、とりあえず話を聞いてみようと思って電話をし、まずは体験レッスンに行くことに。
行って説明を聞くとそこはワンコイン×15回のコースのところでした。(正直安すぎてびびりましたが、今は気ままな2巡目に入っています)
コース内容も一応決まってはいるけれど、個人の進捗や季節に合わせて臨機応変にやれます、とのこと。
体験時のお店の方や先生の雰囲気が良かったので、通うことをその場で決定。
習い事をしたことがある方は分かると思いますが、先生との相性は大切だなあと感じます。
幸い、とても優しくてふんわりとした70代の方に担当していただけることになりました。
あと利便性ですかね。最初は着て行くことができないので、大荷物を抱えて行くことになります。家か会社に近い方がいいです。
呉服屋さんによっては、荷物を置きっぱなしにできるところもあると思います。(わたしの通っているところもそうです。わたしは家で練習がしたかったので置いたことはないですが、置いている方は多そうです)
ネックになりがちなレッスンの予約については、先生とのLINEでのやり取りでOKという、実にパーフェクトな感じでした。
レッスンの頻度についても、先生との都合がつけば好きに入れるという形でこちらもありがたく。なるべく早く最低限着れるようになって、お出かけしたい気持ちが強かったので。
他の方と一緒になることもありますが、基本1人か2人なのでほぼほぼマンツーマンです。聞きたいことを聞きたい時に聞けるのは大事だと思います。
あと、心配なのが押し売りの有無だったのですが(ネット上には色々な怖い話がたくさんありました……)特に何もありませんでした。
もし足りないものがあれば少し安く買えますよ、という案内だけ。
展示会に一度行くのはコースに入っていたので社会科見学のつもりで行きましたが、先生に各着物の作り方や特徴などを習い、繭を見せてもらったりし、美味しいお弁当をいただいて食べ、個人的に気に入った帯締め(高くない)を買って帰ってきました。
大丈夫なんだろうか。
太客がいるんだろうと思います。わたしは無い袖はふれぬ感じの初心者なのでありがたい話です。が、大丈夫なんだろうか……。不思議な業界だなあと思います。
さて、いいところが見つかってよかったな、と一安心したところで次の問題です。
そう。レッスンをはじめるには小物や着物が必要なのです。
次回、「一式揃えよう!」
※これはあくまでも個人の体験記なので、別に普段着て楽しみたいだけならわざわざ習いに行かなくてもいいとは思います。今はYouTubeとかにも色々動画は上がっているので。(帯結びはわたしもよく参考にしています)
ただ、わたしは個人の体格に合った着方や着る時のコツ、様々なポイントを実地で教えてもらえるのはありがたいことだなと思っています。