キナコログ

初心者着物ログとか日常とか

着物はじめの体験記:その3

 

前回の記事でようやく着物を着るための準備が整いました。

ものすごい数の小物が必要なんだな……と尻込みをされた方もいらっしゃるかと思いますが、わたしも正直不安を覚えました。

でも大丈夫です! 夏が来ました!! 引き算の季節です!!!!!!!

 

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レッスンに通い、腰紐の結び方からはじまり、半襦袢長襦袢の着方、補正の仕方、着物の着方、畳み方……などなどの基礎を丁寧に教えてもらううちに季節は巡り、6月になりました。

その間、ちゃっかりリサイクル屋さんのセールを覗いて夏の着物をゲットしたり、新しい浴衣を買ってしまったりと完全に浮かれていました。

なぜなら6月後半に、京都で浴衣を着て遊ぼうという計画が立っていたからです!!!

 

流石に初心者すぎて旅行先で夏着物はハードルが高い……あと夏の京都は夕立がやばい……でも浴衣ならいけそう、ということで、わたしより数年早く着物を楽しみはじめていた友人と浴衣でふらっとすることになったのです。

ちなみに6月?浴衣早くない??と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、京都に行ったところ、暑い日でもあったので夏着物や浴衣の方は年齢問わず大勢街中で見かけました。京都はレンタルの方も最近は多いですね。わたしも一度秋にやったことがありますが、あれは手ぶらでお店に行って一日中着て楽しんだあと夕方返せばよいので気軽です。

教訓:すべては気温で決めてオッケー。臆するなかれ。

 

さて、そうなると必要なのが浴衣の準備。

浴衣の下には何を着ればよいのだ?となりました。こういう時は一旦ぐぐります。……うん、みんな自由なことがわかったぞ!!!

そうしてわたしが浴衣下用に編み出した手法は、

  • 和装ブラ(サイズによってはノンワイヤーでもいいかも)
  • エアリズム半袖(汗取りで脇をカバー)
  • エアリズムステテコ(メンズ……)
  • 腰紐は一本
  • 胸は伊達締め一本

でした。

太ももの内側が意外と汗をかくというか、ペタペタして不快なのでステテコは大正解でした。メンズなのは気にしたら負け。浴衣の下もかわいいのがいい人は探してください……ちゃんとかわいいのとか綿や麻素材のものとかあります。でも丈も脛あたりでちょうどいいんだよね……腰部分も平ゴムなので響かないし涼しいし……快適性は花丸です。入手しやすいし、何より安いし。

 

が。腰紐が……なんかめっちゃ……暑い……。

よく見たら腰紐の素材はモスリンでした。そう、モスリン。「毛織物」です。……そりゃあ、熱も篭りまくりだよね。わたしが悪かった。やめよう。

調べたらメッシュ素材の腰紐があったので、腰紐用と胸紐用で購入。あと伊達締めもメッシュのに…ついでに襟芯も…。とぽちぽちして結果、出費にはなりましたが大正解でした。

涼しい!!!

特に腰紐については、メッシュ素材部分と紐部分が半々のものなので、普通の感覚で締めることができてかつ、着物が滑らないんですね。ピタッと綺麗に収まるので結局一年中腰紐と胸紐はこのタイプを使用することになりました。

 

結果、京都では練習と称して夜に浴衣を着て蛍を見に行ったり、翌日は一日浴衣で練り歩き、快適に過ごすことができました。浴衣だとそんなに大荷物になるわけでもないので、持っていく分にも気軽でよかったです。帯は麻レースだったので遠慮なく圧縮しました。

その後も夏の間中、お祭りを始め、実家に着姿を見せに行ったり、コンサートや博物館、友人とお茶やごはんに行ったりと様々なところに気軽に浴衣で行って楽しみました!!!

 

そしてこの浴衣からの流れを汲んでの夏着物ですが、夏着物、浴衣以上に暑いです

夏は何を着ても暑いと皆口を揃えて言うのですが、基本装備としては上に挙げた浴衣の下装備に前回の記事で述べた「嘘つき長襦袢」を着て、その上に夏着物、という感じになりました。

まともに着ると紐の数がやばいです。

手持ちのポリエステルの半襦袢は早々に離脱してエアリズム上下(これでマイナス一本)、長襦袢はメッシュ胸紐 or メッシュ伊達締め(これでマイナス一本)、襟芯もメッシュ化OK……だったのですが。

今年になって気づいたのは、帯枕と帯板が暑いこれです。特にダークホース帯枕。

 

何故去年、夏着物を着た段階で気付けなかったかというとその時点ではまだ名古屋帯を習得中だったので、半幅帯で出かけていたのです。つまり帯枕と帯板は未使用でした。

というわけで最近帯枕はへちま素材のものをぽちり、使ってみたのですがお太鼓の背中部分に変な熱がこもらなくて快適でした。年中これにしようかな。

帯板もそのうちメッシュかへちまのものを入手する予定です…帯板最近省略しがちになっているのでまあ…そのうち……。

 

あと「嘘つき長襦袢」に関してですが、絽になっていたポリエステルの部分、つまり襟元と袖部分は風を通さず、汗を吸わず、肌に張り付いて不快&暑いという側面はどうしても出てきました。

さらっと何も考えず時短で着る分にはいいのですが、他の代替手段(綿麻長襦袢やレース筒袖半襦袢)を得た今年、この子の出番があるかどうかはあやしい……かも……。

 

「着物暑くない?」とよく言われますが、浴衣だと正直日除けになって直射日光の痛さはないし、袖の中は風が通って涼しいし、わりと快適だなと思っています。クーラーで肩やお腹が冷えることもないですし。ちなみに冬の着物はお腹周りがあったかくてよかったです。

夏着物については……去年は中に着ていた嘘つき長襦袢のポリエステル部分に膝をついたので、これから他の長襦袢で試します……。でも夏なんて、何を着ても暑いんだから、せめてテンションが上がる好きなものを着たらいいんじゃないかなあと思います。

 

浴衣は一番気楽に楽しめる和装なので、お祭りとか花火大会の時だけじゃなくてみんなもっと気軽に出歩く時に着たらいいよー!と思います。デザインもたくさんあるし、家で洗濯もできるし……。

着付けも帯もなんとかなります。ぐぐったら参考にできる動画もたくさん出てきます。

 

ちなみに下駄は、友人にオススメされた「げたのみずとり」さんのものを愛用中です。夏は百貨店の催事場によく出店されているようなので、公式HPをチェックしてみるとよいと思います! わたしも去年そこで色々試し履きさせてもらいつつ、購入しました。

鼻緒部分が痛くならず、歩きやすく、色やデザインも色々あって、見てるだけで楽しいのでオススメです。洋服に合うものもあるので、そういったデザインを選ぶと和装時以外も楽しめてお得です。

 

次回、「秋が来たりて。